地頭が悪くても、努力で東大医学部に入れますか?

――いわゆる地頭があまりよくない子供でも、努力すれば東大医学部に合格できると思いますか?

【清水】僕はいわゆる天才型ではなく、努力型の子供でした。小学生の頃は本当に勉強が嫌いでしたから。でも、母親から勉強しろと言われてやっているうちに勉強の面白さがわかってきたタイプ。だから勉強があまり得意でない人の気持ちもよくわかるし、そういう人を応援したくなってしまうんです。どんな子供でも努力すれば合格できると信じたいですね。ただ、子供の気持ちも大切だから、無理強いは禁物です。

【丸野】私、実は読書嫌いだったんですよ。加藤くんと違って、数学の本なんか見たことないし……。読んでいたのは画集くらい(笑)

――これまた意外。

【丸野】私は1浪もしているし、浪人中に友達になった女の子で2浪して理三に受かった子もいたから、努力をすれば受かる世界だと思いますね。私、思うんですけど、教育ママはよくないという風潮はどうかなって。私の母親はスパルタではなかったけれど、いつも「勉強してるの?」と声掛けをしてくれたし、小さい頃は塾の送り迎えを毎日してくれた。そういう母親の協力がなかったら、たぶんそれほど勉強しなかったと思うし、理三に受かることは絶対になかったと思うんです。嫌がる子供を無理やり勉強させるのはよくないけれど、ある程度、親が子供にプレッシャーをかけることは必要だと思います。

 
――加藤さんのみ天才型?

【加藤】いやいや、僕も決して天才型ではないです(笑)。だから、ものすごく長い時間勉強しました。高校時代なんて、休日には13時間ぐらい勉強しました。学校が体育会的な雰囲気で、15分勉強したらひと升塗りつぶすという用紙を夏休み前に渡されて、全部塗りつぶすと「合格」という字が現れるみたいな……。

――ラジオ体操のスタンプ(笑)

【加藤】でも、そうした「みんなで頑張ろう」的な学校の雰囲気が、理三の合格にとても大きく影響したと思います。高校も、お二人ほど優秀なところではないので、センター試験の配点が高い大学を受ける生徒が多いんです。だから、学校としてすごい量のセンター演習をやらされる。他の高校から来た同級生に話すと、びっくりされるぐらいの量です。そんな積み重ねで受かってますから、やればできると思います。