――もっと傲慢(ごうまん)な人が多いと思っていたのに、皆さん想像していたよりも謙虚で拍子抜けです(笑)
【丸野】ただ、みんな負けず嫌いではあるよね。ひとたび議論になると、デッドヒートになっちゃう。
【清水】僕も負けず嫌いです。ただ、僕の場合、親が僕を負けさせたくなかったんじゃないかな。外では「うちの子なんて全然ダメで」と謙遜するけれど、家に帰るとしっかり褒めてくれるというような形で……。小さい頃って、褒められるとその気になっちゃうでしょう。それが、勉強のモチベーションになっていたのではないかと思うな。
【丸野】たしかに、テストで1番になったり絵や版画でいい賞をもらったりしたとき、それを親から褒められると、褒められたことが嬉しくて次も次もって気持ちになるよね。親から褒められることが、負けず嫌いの始まりなのかも。
【清水】自分だけの得意分野がほしいしね。
【加藤】僕の場合は、周りから必ずテストの点数とか順位を聞かれる存在だったので、「今回は、加藤くん2番だったんだね」なんて言われるとすごく悔しかった。「加藤くん、国語は案外ダメなんだね」なんて言われると、「なんだと?」って(笑)。普通そんな言い方をされたら悔しいですよね? でも、それがあって、理三に合格できたと思います。
――地頭が悪い子は、まず褒めよ、ということですね(笑)。
(山田清機=司会 市来朋久=撮影)