そこでお勧めするのが「後ろ歩き」です。
後ろ歩きは、前に歩く時とは反対に、かかとで地面を蹴って進みます。
その時につま先は上を向きます。かかとを後ろに踏み出す時に足の膝を軽く曲げ、足の裏全体で着地します。両腕は軽く曲げ、足の動きに合わせて自然に振ります。歩幅は普通の歩行の半分程度、30~40センチくらいが適当です。
この後ろ歩きを1回30~50メートル(100~200歩)、散歩の途中に取り入れてみましょう。慣れないうちはゆっくり歩いてコツをつかんでください。なお、安全な公園や運動場などで、後ろに障害物がないかを確認してから行うようにしてください。
後ろ歩きをすると、つま先が上を向く時にすねの前脛骨筋が鍛えられ、足の踏み出しでかかとを持ち上げる時に大腿二頭筋と大殿筋が鍛えられます。
週3日以上、2~3週間続けると太ももやふくらはぎの筋肉がバランスよく鍛えられます。膝痛や腰痛などがある方は症状が軽減するでしょう。また、継続して続けていくとX脚やO脚も改善され、脚が引き締まって美脚にもなります。
遅筋繊維をバランスよく鍛えていくため、普通の歩行に時々「後ろ歩き」を加えてみましょう。
※本連載は『太ももを強くすると「太らない」「超健康」になる』(宮崎義憲 著)からの抜粋です。