自分の失敗や弱点を話すことで得たものとは

謙虚さは忠誠心をかき立て、チームワークを構築、維持する助けになる(Getty Images=写真)

これら6つの原則を知り、それを肝に銘じるようアドバイスされた人は必ずよりよいリーダーになるとわれわれは確信している。リーダーがこうした習慣を養う手助けをすでに行っている組織もあるかもしれない。そうした組織にいる人に対しては、謙虚さを養うのに役立つ2つの謙虚なアドバイスをさせていただこう。第一に、360度評価を受けよう。周囲の人々からの匿名のフィードバックは、楽しく眺められるものにはならないかもしれないが、アン・ランダースがかつて述べたように「飼い犬の称賛を、自分がすばらしい人間である決定的証拠だと思ってはならない」。まず自分の自己認識が、自分のリーダーシップに対する他の人々の認識とどれほどずれているかを教えてくれる。さらに、フィードバックを受け、批判を成長プランや能力開発プランに転換する貴重な機会を与えてくれる。

第二に、コーチングを受けよう。人はみな弱点を持っており、助けを得るのは少しも恥ずかしいことではない。「ファスト・カンパニー」誌の調査では、CEOの43%、上級幹部の71%がコーチングを受けたことがあると答えている。また、現在コーチングを受けているリーダーの92%が、また受けるつもりだと答えている。

自分の謙虚さを養う努力を始めよう。そうすれば、その力に気づき、その価値を理解するようになる。われわれが先ごろロサンゼルスで開いた会議で経営者として成功しているハリウッドの大手スタジオの会長兼CEOが、参加した専門家や学生に自分の経験について語った。失敗や弱点を話し、それが学びや成功をどれほど促進したかを説明したのである。彼の話は参加者に深い感銘を与えた。経験に裏打ちされた自信と信憑性と英知が感じ取れたのだ。

彼は現代の組織がもっと育成する努力をすべきリーダー、後に屈辱を味わわされるより今謙虚さを養うほうがよいということを知っているリーダーの説得力のある実例だったのだ。

(ディプロマット=翻訳 Getty Images=写真)
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