医学的には3つのタイプがある

EDはErectile Dysfunction(エレクタイル・ディスファンクション)の略称で、日本語では「勃起不全」や「勃起障害」を意味します。医学的には「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」と定義されています。全く勃起しない状態だけでなく、「中折れ」、硬さ不足、勃起するまでに時間がかかることも含まれます。

EDは主に以下の3つのタイプに分けられます。

(1)器質性ED:血管や神経の障害により、陰茎への血流が不足して起こります。生活習慣病(糖尿病、高血圧、動脈硬化など)や加齢が主な原因です。男性更年期に伴うEDもここに含まれます。
(2)心因性ED:ストレス、プレッシャー、トラウマなど心理的な要因によって脳からの指令が伝わらずに起こります。若年層でも罹患する可能性があります。
(3)混合性ED:器質性と心因性の両方の要因が合わさって起こる、最も多いタイプです。

日本人男性の約2人に1人がEDの可能性

日本性機能学会が発表した「性機能障害の全国実態調査に関する報告(2024年7月)」によると日本におけるEDの有病率は30.9%とされ、約1400万人の患者が存在すると推計されています。

2025年にエスエス製薬が実施した調査では日本男性の「約2人に1人」はEDの可能性があるという結果でした。EDは特別な疾患ではなく、男性であれば誰にでも起こりうるものであることがわかります。

EDの初期症状として見逃してはいけない主な前兆は、「硬さの低下」「中折れ」「朝勃ちの減少」の3つです。完全に勃起しなくなる前の身体の警告サインであり、背後に生活習慣病や血管の老化が隠れている可能性もあります。

陰茎の血管は非常に細く、心臓の冠動脈などよりも早く動脈硬化の影響を受けやすい場所です。そのため、EDの前兆は心筋梗塞や狭心症といった心血管系疾患のサインになることも知られています。また、糖尿病、高血圧、メタボリックシンドロームといった生活習慣病が原因となっている場合も少なくありません。