市場は「金利7%」までの上昇を見込む
世界が戦時経済にシフトしたのだとすると、過大な政府債務を抱え、生産性が低い日本への影響は突出して高くなる。
アメリカからの要求どおり、防衛費をGDP比3%まで増やせば、毎年10兆円以上の追加支出が必要となることに加え、金利を3%に抑えたとしても、政府が支払う利払い費は年間30兆円と消費税収をはるかに上回る。
消費税率を大幅に引き上げるといった大増税でもしない限り、財源を捻出することは不可能であり、国債に頼れば金利急騰と円安進行が不可避となる。
国内では、高市政権が食品の消費税率を1%にする方針を固めたことに関して、財源をめぐり侃々諤々(かんかんがくがく)の議論が続いている。だが、今後予定されている支出増大の規模を考えれば、消費税1%への減税(5兆円の財源が必要)など誤差の範囲にすぎないことがお分かりいただけるだろう。
ちなみに各国の政府債務比率と長期金利をグラフにすると、ほぼ比例の関係となるが、例外となっているのが日本である。グラフの近似線から考えた場合、日本は6~7%の金利がなければ辻褄(つじつま)が合わず、逆に言えば市場はここまでの金利上昇を見込んでいる。
そうなれば、いよいよ年金や医療など、聖域に手を付けざるを得ないだろう。日本が抱える構造的問題は深刻であり、単に首相が交代するというレベルで解決できる話ではない。
当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら
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