※本稿は、林伸次『おじさんになっても』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
おじさんが嫌われる3つのパターン
昔話ってしたくなるんですよね。わかります。
僕らは懐かしい話題をすごく楽しく感じるみたいです。
たとえば同窓会に行くと、「あのとき、こんなことがあった」とか「おまえ、実はこんな奴だったよな」みたいな昔話って、みんな盛り上がるじゃないですか。
あるいは、テレビや雑誌などの昭和特集でルービックキューブやガンプラが紹介されたり、当時人気だった歌手が往年のヒット曲を歌ったりすると、僕らはとても懐かしくなって盛り上がります。それは当時の体験を思い出して、「共感としての心地よさ」を感じることからくる楽しさなんですね。
でも若い人たちにしてみれば、昔話は別に懐かしくもない、どうでもいいことだったりします。僕も常々、渋谷でバーテンダーをしながら、チーマーとかガングロとか渋谷系音楽とかが流行った頃の話だけはしないでおこうと思っています。
僕はバーのカウンターで、おじさんのどういう昔話を嫌いだと感じるのか、若い人たちに聞いてみました。ここでは、おじさんが嫌われる昔話の特徴を3つ紹介します。
①「あれ俺がやったんだよ」
渋谷でバーをやっているせいか、「あのCMは俺が作ったんだ」「あのフェスは俺が運営してたんだよ」とか「あの建物には俺が関わってたんだ」みたいなことを話す人がとても多いんです。それなりの年齢になって、大都会のバーで飲んでいるくらいだから、みなさん何かしら自慢の「あれ俺(※あれは俺がやった)」があるみたいです。
でも実際は、名前がクレジットされている程度だったり、ちょっと関わっただけだったりする場合も少なくありません。
本当にすごい人は、そんなことをアピールしなくても、周りはみんな知っているんです。過去の「あれ俺」を自慢しなくても、今が十分立派なんです。
キムタクが飲み屋で「俺って昔、SMAPっていう有名なグループにいたんだよね」なんて自慢したりしないじゃないですか。そういうことです。昔の小さな「あれ俺」を言い続けるのはみっともないんです。

