(6)情報の自由な流れを確保する

チームの活動のさまざまな側面について、これは文書で、これはボイスメールや電子メールで、これは直接伝える、といった取り決めをするなど、チーム内のコミュニケーションの明確なプロセスを確立しよう(ただし合意や決定は文書で記録する必要がある)。その一方で、チーム全体に必要な情報は、紙に記録されたものであれ、コンピュータに記録されたものであれ、文書の形で伝えるのが最も望ましい。

チームのコミュニケーションの最も重要な側面は、そして効果的なコミュニケーションの真の判定基準は、フィードバックがどのように与えられ、どのように受け取られるかである。肯定的なフィードバックを頻繁に、しかも熱意を込めて与え、達成された成果はきちんと認めよう。たとえば、提案に対して「すばらしいアイデアだ。これこそ、われわれの問題に対する現実的な解決策だ」と讃えたり、完成した仕事に対して「よくやった。まさにこれが必要だったんだ」と感謝したりすることで、すばらしい仕事をしようという意欲を高めることができる。

コースを修正したり、仕事の質を高めたりするためには否定的なフィードバックが欠かせないが、それは批判や悪意をともなわずに与えられるべきだ。「あれはうまくいかなかったね。君の力になるために私にできることはないだろうか」とか、「これはわれわれのニーズには合わないね。なぜ合わないのかちょっと説明させてくれ」といった言い方をすることで、否定的なフィードバックをチームの文化の重要な一部にすることができ、重要な情報が隠されたり、過小に報告されたりするのを防ぐことができる。

否定的なフィードバックを受け取るときは感謝の気持ちを示し、それを与えるときは控えめに、しかも非難することなく与え、さらにチームのどのメンバーにも肯定的なフィードバックを与える機会を見つけることで、あなたは効果的なコミュニケーションの文化を築くことができるのだ。

(文=ジェリー・ガーフィールド&ケン・スタントン 翻訳=ディプロマット)