デジタル全盛の時代になっても、旅をすることには独特の魅力がある。

実際、物理的に移動してその土地に行くことで得られる情報は、ネットで映像や音声、文字を通して得られるものをはるかに超えている。五感を通して、それぞれの場所に没入することで、脳の深い部分、感情や体に関わる回路を刺激することができるのだ。

とりわけ、旅をしていて現地で口にする食べものや飲みものについては、どれほどテクノロジーが発達しても、味わいや香りといった感覚情報を遠隔地で再現することは難しい。腸において分解、吸収され、体の一部になるプロセスは、そもそもデジタルで再現することが原理的に不可能である。

(写真=iStock)