「かかとが浮く人」は骨がヨボヨボに

これほど簡単で、これほど包括的で、これほど正確な健康チェック方法が、他にあるかと聞かれれば、少なくとも私の知識のなかには存在していません。「正しくしゃがめるかどうか」。もっと言えば、「しゃがんだときに、かかとが地面につくかどうか」、これだけで、あなたのかかとの健康状態がわかります。

かかとが浮いている様子
写真=iStock.com/Staras
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かかとが浮いている人は、日常生活でかかとに十分な刺激が入っていません。その結果、骨が弱くなり、筋力が低下し、血流が悪くなっているのです。しゃがんだときに、身体がまっすぐか、それとも歪んでいるか。これだけで、あなたの筋肉バランス、骨格の状態、そして将来起こりうる不調がわかります。

後ろに倒れそうになる人は、骨盤が後傾しています。左右に傾く人は、筋肉のバランスが崩れています。しゃがんだときに、すねの前に痛みがあるかどうか。

これだけで、あなたの転倒リスクがわかります。痛みがある人は、脛の前の筋肉(前脛骨筋)が弱っており、つまずきやすく、転倒のリスクが高いのです。そして、これらすべてが「しゃがむ」という行為を通して、たった10秒でわかるのです。

「自分はしゃがめる」と自信満々でも…

医師が診察室で患者さんの健康状態を把握するために、問診、触診、聴診、血液検査、画像検査と、さまざまな検査を行います。それでも、全身の健康状態を正確に把握するには、多くの時間と、なによりお金がかかります。

しかし、「しゃがむ」という動作を見るだけで、医師でも見抜けない健康問題が見えてきます。レントゲンには骨しか写らず、運動機能の問題は画像には映りません。血液検査では筋肉のバランスはわかりません。しかし、しゃがむ動作には、すべてが現れるのです。

私の治療院に来る患者さんの約9割が、自分では「しゃがめる」と思っています。しかし、実際にしゃがんでもらうと、かかとが浮いていたり、手を使ってバランスを整えなければしゃがめなかったり、しゃがもうとして身体が大きく歪んでいたりします。そして、その人たちのほぼ全員が、何らかの健康問題を抱えているのです。

肩こり、腰痛、膝痛、首の痛み、原因不明の慢性疲労……。

これらの症状を訴える患者さんに「しゃがんでみてください」とお願いすると、ほぼ例外なく正しくしゃがめません。そして、正しくしゃがめるようになるトレーニングを続けることで、これらの症状が驚くほど改善していくのです。