失敗を美談に変換する組織は、失敗から学べない――。戦争から私たちが本当に学ぶべきこととは何なのかを、「軍神」という美談から紐解く。
英雄は死後に神格化され国民もそれを求めた
わかりやすい物語が、人を惹きつける――。SNSや動画サイトでは「5分でわかる」「真実はこれだ」といった、善悪を単純化した物語のほうが拡散されやすい。それはいまも戦時中も変わりません。戦時中は、作戦の失敗すらも美談にすり替え、戦意を支える物語として利用してきました。
片山杜秀 Morihide Katayama
1963年、宮城県仙台市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業、同大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。慶應義塾大学法学部教授。専攻は近代日本政治思想史。『未完のファシズム――「持たざる国」日本の運命』で司馬遼太郎賞を受賞。
1963年、宮城県仙台市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業、同大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。慶應義塾大学法学部教授。専攻は近代日本政治思想史。『未完のファシズム――「持たざる国」日本の運命』で司馬遼太郎賞を受賞。
その象徴が「軍神」です。
そもそも軍神とは、日本軍や政府が正式に認めた称号ではありません。軍神とは、軍の広報やマスコミが、英雄的な死に方をした軍人を称えて、社会に広めるために使った呼称です。軍神になったからといって、特別な年金が出るわけでもなかった。
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(取材・文=山川 徹)



