身体活動計で年間約20万円の医療費を削減

長生き歩き(8000歩/中強度活動20分)を継続していけば、多くの病気が予防できます。つまり、長生き歩きをしている人は、医者にかかることが少なくなるということです。中之条研究で行われた調査の1つですが、身体活動計を装着するだけで、医療費が下がることがわかっています。

身体活動計を装着した人とそうでない人の医療費を調べたところ、1カ月で約1万7000円の医療費が削減できることがわかりました。これは身体活動計を装着して生活することで、自身の健康に対する意識が高まるからだと考えられます。健康意識が高い人が増えることによって、大きく見れば国民全体の医療費の削減にもつながってくるというわけです。

筆者が中心になって始めた中之条研究であり、8000歩/中強度活動20分の効果もわかっていながら、自分ではやろうとしていませんでした。健康診断を10年くらい受けない時期もありました。その当時、研究のために群馬県中之条町にひんぱんに出かけていたこともあって、東京にある勤務先の健康診断を何年もすっぽかしていたのです。

中之条研究は、65歳以上の高齢者を対象にした研究ですから、まだ50歳代半ばの自分には関係ないと慢心していたのかもしれません。健康診断を受けようと思ったのは、父親と母親が1年のうちに亡くなったことが理由の1つにあります。医者の不養生といえばそれまでですが、親が生きているうちは人ごとだと思っている人が多いのではないでしょうか。

中性脂肪が基準値150未満に対し1412

親が元気なうちは、健康のことを考えるのはまだまだ先だと思ってしまうのかもしれません。筆者の場合、両親が亡くなって、急に危機感が襲ってきたのです。その兆候も感じていました。筆者は喘息の持病があり、ステロイドの吸入薬を予防のために服用しています。

ところが、吸入薬を服用しているにもかかわらず、喘息の発作が治まらない時期が1~2年続いていたのです。虫の知らせというか、嫌な予感もありました。そこで、ひさしぶりに健康診断を受けることにしたのです。結果は惨憺さんたんたるものでした。

尿検査では尿糖が4+、血液検査では糖尿病の指標であるヘモグロビンA1cが8.2(基準値は6.2未満)、脂質異常症の指標の1つである中性脂肪が1412(基準値は150未満)もありました。とんでもない数値です。このままでは体を壊してしまうと思い、あわててウォーキングを始めることにしたのです。

健康診断の数値を見たとたん、このままではいけないと思い、その日のうちにスポーツウェアとウォーキングシューズを買いに行きました。やる気を出すには、形から入るというのも1つの方法です。そして、その日から歩き始めました。