「信頼構築」は一朝一夕にしてならず
最初は選手に迷惑がられたり、怒られたり。やがて仏頂面の選手が挨拶を交わしてくれるようになり、ライターの名前を覚えてくれるようになります。ようやくスポーツ雑誌に掲載できるようなコメントをしゃべってくれ、ついには「あなたの頼みなら」とインタビューに応じてもらえるような関係に……。
そんな気の遠くなるような地道な努力の上に、信頼関係が築かれていくのです。
また取材の正攻法ではありませんが、スクープを飛ばすことも、地道な努力の積み重ねの上に成り立つ仕事です。芸能記者は、タレントが住むマンションなどの近くに長時間張り込むわけですが、一瞬も気が抜けず、それでいて何時間(何日)かかるかもわかりません。なんと過酷で気長な仕事でしょうか……! もちろん、決定的瞬間が撮れずに終わる可能性だって大いにあります。
賛否はあるでしょうが、そのような苦労と隣り合わせだからこそ、スクープ写真が撮れると高値で取引されたり(写真1枚で数百万円になることも珍しくないとか!)、誌面で大きく取り上げられるわけですよね。
地道な努力が、魅力を“5割増し”にする
以前、日経新聞の夕刊に、戦場カメラマンの渡部陽一さんの記事が掲載されていました。下積み時代は、なんとバナナの積み下ろしのバイトを兼業していたという渡部さん。師匠である報道写真家の山本皓一さんには、「石の上にも15年」「毎日、コツコツ続けること。辞めないこと。ぶれないこと。挑戦すること」と言われていたそうです。地味で地道で、気が遠くなりそうな話ですね。しかし、そのかいあって渡部さんは、世に知られるカメラマンになりました。
渡部さんの次の挑戦は「学校カメラマン」になることだとか。戦場とは一転した平和な世界で、子どもたちの幸せな姿を撮ることが夢なのだそうです。
これはまた違う意味で努力を要する、気の長い話だと感心させられます。こんな深イイ話を知ると、あの渡部さんが一層ステキな人に思えてきますね。このように地道な努力というものは、人間の魅力を3割、いや5割ほどアップさせてくれるのです。壮大な夢や目標があるほど、人間は輝けるような気がします。
続いては、スネ夫のもう一つの武器、謝る力「謝罪力」について見ていきましょう。

