自分たちの当たり前を正当化しない
それは、テレビ業界の人と話をしていても同じです。
たとえば、先に述べたような「今の小中学生はテレビを一切観ないんですよ」「今の子どもたちって明石家さんまさんを知らないんですよ」といった話題になると、守旧派の人は「いや、だけどユーチューブでみんなテレビを観ているんでしょう?」などと言って、テレビを正当化しようとするわけです。
そんな中で私の知っているテレビマンは、若い世代のテレビのあり方についてしっかり考えているようで、「視聴率なんか無視しろ!」と言っていたのがとても印象的でした。
それがどういうことかと詳しく訊ねると、テレビ番組にとって小中学生が観てくれないとなると、どこかで崩壊するときが必ず来るわけです。
だからこそ、ネットやSNSなど若い世代のフィールドに合わせた番組づくりをメインに見据えることで、視聴率至上主義からの脱却を図ることにシフトしたそうです。
それによって、そのテレビマンは小学生から大人まで広い世代に受け入れられている大ヒット番組を生み出したのです。
これはまさに、同時代的な教養を身につけるための若い世代との教養のエクスチェンジができたからこそなせる術だというわけです。


