ついつい果物を食べすぎてしまう理由

また、通常は食べ物を食べることによって血糖値が上がると、インスリンが分泌され、満腹中枢が刺激されて食欲にブレーキがかかります。

ところが果糖は摂取してもインスリンの関与を受けないため、このメカニズムが働きにくくなります。そのため、ついつい果物を食べすぎてしまうというわけです。

さらに果糖は、「糖化とうか」しやすいこともわかっています。

糖化とは、体内で余分な糖がたんぱく質と結びつき、AGEsエイジズ(終末糖化産物)を産生する反応をいいます。体内にAGEsが蓄積すれば、老化を加速させ、糖尿病やがん、骨粗鬆症などあらゆる病気の引き金になります。

高齢者のなかには、果物をよく食べている人もいるかもしれせんが、摂りすぎはかえって骨粗鬆症のリスクを高めてしまうので注意が必要です。

付け加えると、最近の果物は糖度が高いものが増えているので、果物でもブドウ糖が多く含まれていて、血糖値を急激に上げるものもあります。

糖質の種類
糖質の最小単位は単糖類。二糖類や多糖類は単糖類に分解されてから体内で吸収される。血糖値をもっとも速く上げるのがブドウ糖。一方で、果糖はほとんど血糖値を上昇させないが、中性脂肪に変わりやすい(出所=『その食べ方は栄養を吸収してません』)

朝バナナ半分にこれで血糖値が上がりづらい

さて、ここまで果物を食べることのデメリットばかり書いてしまいましたが、もちろんいい面もあります。

果物にはビタミンCのほか、各種ビタミン、ミネラル、食物繊維も豊富に含まれています。種類を選び、食べ方に注意しながら、上手に食生活のなかに果物を取り入れてください。

《食べ方アドバイス》

果物を害にしない食べ方として重要なのは、「食べる時間帯」と「種類」です。

おすすめの時間帯は朝。朝なら摂った糖質はエネルギーとして消費されるからです。食事の最後にデザートとして少量摂るようにしましょう。

木内麻里(著)、日比洋子(監修)『その食べ方は栄養を吸収してません』(青春出版社)
木内麻里(著)、日比洋子(監修)『その食べ方は栄養を吸収してません』(青春出版社)

ちなみに、以前“朝バナナ”がブームになったことがありますが、空腹時に1本食べると血糖値が上がりやすくなります。食べるならバナナを半分にして無糖ヨーグルトとあえましょう。ヨーグルトと一緒に食べることで、糖の吸収が少しゆるやかになります。

また、バナナの皮をむいてからラップを巻いて薄くつぶして凍らせておくのもおすすめ。凍った状態でバナナを食べたい分だけ割り、ほかの果物とヨーグルトであえる、といった使い方もできます。比較的、果糖が少なめの冷凍ブルーベリーもいいですね。

果物の種類については、以下を参考にして選んでください。

【果糖が多い果物】食べるときは少量にするなど工夫する

ぶどう、りんご、梨、バナナ、マンゴー、柿

【果糖が少なめの果物】

キウイ、みかん、いちごなどのベリー系(何個も食べないように注意)、グレープフルーツ

なお、降圧剤のなかには、グレープフルーツが禁忌とされているものがありますので、よく確認してください。そのほか、薬を服用している方は、医師に相談のうえで摂取してください。

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