甘味料が「胃腸の不良」を引き起こすことも

さらにワシントン大学セントルイス校のジャックシュタットらの研究が、別の角度から疑問を投げかけます。

シュガーフリー菓子やガムに広く使われる糖アルコール系甘味料「ソルビトール」の代謝経路を調べたところ、腸内細菌がソルビトールをしっかり分解できる状態なら問題は起きにくいものの、腸内細菌が少なかったり、ソルビトールの摂取量が細菌の処理能力を超えてしまったりすると、ソルビトールは肝臓にまで届いてしまい、そこでフルクトース(果糖)の誘導体に変換されることが示されました。

フルクトースは摂りすぎると脂肪肝や代謝異常を引き起こすことで知られています。そのフルクトースと同じような代謝経路を、ソルビトールが活性化する可能性が見えてきた、ということです。

ただしこの研究は、ゼブラフィッシュを使った動物実験です。ヒトでも同じことが起きるのか、どのくらいの量から問題になるのかは、まだ研究の途中にあります。

「ソルビトールは危険」と断定できる段階ではなく、「砂糖ゼロ=無条件に安全という前提を疑う理由が出てきた」というのが、今のところの正確な理解です。

胃腸の不調(下痢・お腹の張り)が出やすい方は、糖アルコール系甘味料の摂りすぎを見直す理由がすでにあります。「カロリーゼロだから」という理由で大量に口にしてしまう習慣も、一度立ち止まってみる価値があるでしょう。

今日の1アクション
「ゼロカロリー」や「ノンシュガー」を毎日食べたり飲んだりしている方は、「1日1つまで」など自分なりの上限を設けてみてください。禁止する必要はなく、上限を意識するだけで十分です。
容器からこぼれた粒状ガム
写真=iStock.com/Toru Kimura
※写真はイメージです

ダイエット中の「食べたい」という欲求

「あのお菓子が食べたくて仕方ない」。そんな「食べたい!」という頭の中のささやきが、たった3分のゲームで静まるかもしれません。これは根性論でも気合いでもなく、脳の仕組みを利用した合理的なアプローチです。

夜中に冷蔵庫を開けてしまう。コンビニの前を通ったら、スイーツが頭から離れなくなる。そうした「食べたい!」という頭の中のささやきは、いったいどこから来るのでしょうか。

意志力が弱いからではありません。あれは脳の中で「映像」が再生されているせいなのです。

プリマス大学のスコルカ=ブラウンらは、食べ物・アルコール・タバコへの強い欲求を感じている31名の参加者を対象に、1週間にわたって衝動とテトリスプレイの関係を追う実地研究を行いました。

テトリスとはご存じの方も多いでしょうが、ブロックを回転させて落とし、横一列にそろったら崩れるというブロック崩しのゲームです。