フジは結局、俳優たちに謝罪した

結局、7月7日に出した2回目の文書では、男性俳優・女性俳優に対して「お詫び申し上げます」と記載することになりました。厳重注意をしたはずの佐藤二朗さんにも詫びている。文字だけでたどっていっても、これはねじれています。最初の報道発表で言うべきだったお詫びを、批判を浴びてから後出しするという“順番の間違い”が、事態をここまでこじらせた大きな要因だと思います。

対比として分かりやすいのが日本テレビの例です。2025年、日本テレビが国分太一さんを「コンプライアンス違反」を理由として人気番組「ザ!鉄腕!DASH‼」などから降板させた件では、週刊誌に記事が出る前に社長が自ら会見し、先行して発表しました。もっとも、日本テレビの対応にも問題はありました。「違反」の中身を明かさないまま一方的に断罪した点は、私も繰り返し批判してきました。当事者への十分な配慮と必要な情報公開のバランスは常に問われるべきです。それでも「先手を打って自ら説明した」という一点において、報道の後追いになってしまったフジテレビよりはマシでした。

文春などのスクープ記事では掲載前に必ず取材や通告をしてくるものです。今回もフジテレビの掲載中止の申し入れにもかかわらず記事が掲載されたことが「遺憾」だったとコメントしており、対策する時間はあったはずです。1回目の報道発表を出す前に、やるべきことはあったでしょう。例えば、フジテレビの清水賢治社長が文春オンラインの公開より早く会見を開くことだってできたはずです。