過去にどこで生活していたか想像可能

解剖したご遺体が、どこで、どういう生活をしていた人か想像がつくこともあります。高度経済成長期に都市部で生活していた80代以上の方の多くは、非喫煙者でも肺に排気ガスの化学物質や粉塵、黄砂などの微小粒子が黒くポツポツと沈着しています。解剖に立ち会った経験の少ない警官がみれば、「タバコ好きだったんですかね」と言うほどです。

一対の人間の肺の解剖学的モデル
写真=iStock.com/Anton Zacon
※写真はイメージです

逆に、80代以上で肺が赤ちゃんのようにきれいなピンク色をしている場合、大気汚染のない田舎で長年暮らしてきたことがみて取れます。

現在、40代、50代の方であっても、肺をみれば都市部に暮らしていたのか、空気のきれいな地域で暮らしてきたのかが容易に想像できます。都市部に住んでいる40代と田舎で暮らしている40代では肺の汚れ方が違うのです。