ゲームと「脳の司令塔」前頭前野の関係性
2.長時間のテレビゲーム
テレビゲームは、テレビなどとは違ってプレイヤー自身が操作しながら進めるインタラクティブな情報処理を必要とします。ですから、ゲームをするのが適切な時間内であれば、前頭前野を活性化し、脳にポジティブな影響を与えることが可能です。
しかし、どのようなゲームであっても、ゲームの操作に慣れた途端に前頭前野は深く不活性化します。
もちろんその間も、視覚領域や聴覚領域、コントローラーを操作するために運動領域や感覚領域は活性化してしまいますが、「考える」「判断する」といった前頭前野の働きは低下していきます。
ゲームをやめた後も脳は鈍ったまま
通常、外部からの刺激は、視覚や聴覚をはじめとした感覚情報として大脳に伝えられます。そして、感覚情報は前頭前野に送られて、意味や価値が判断されるので、目で見たもの、耳で聞いたものの情報が多いと前頭前野も活発に働きます。
デジタル・スクリーンからは、多彩な視覚・聴覚情報が流れ込んでくるため、特にゲームであれば前頭前野は活発に働きそうなものです。しかし、前頭前野が活性化したのは、刺激的な視覚・聴覚情報によるものではなく、ゲームの操作に慣れるために試行錯誤をくり返したからだと考えられました。そして、この抑制現象はゲームの種類に関係なく起こりました。
さらに、ゲームをやめて30分後に前頭前野を働かせる必要のある課題に取り組んでもらったのですが、働きは悪いままでした。また、パソコンモニターよりタブレット、タブレットよりスマホと、画面が小さくなればなるほど、前頭前野の抑制現象が強くなることがわかっています。
皆さんもどこかで聞いたことがあると思いますが、多くの研究が、子どもたちが長時間ゲームをするとすべての教科で学力が極端に下がり、言語能力や情動の制御能力も低下してしまうことを証明しています。

