旧宮家の当事者「女系が入っていてもいい」
私は「男系男子による皇位継承」とは「女性を『男子じゃないほう』に押し込める制度」と理解している。そこに生まれても、結婚して参入しても、女性は女性だからとメインストリームから外される。そんな組織に持続可能性はないと何度も書いている。こういう目線に注目するのが、現実主義の「臣茂」ではないか。そう思いたい私がいる。
「文藝春秋」7月号は「高市政権と皇室典範」を特集している。その中に「養子案、旧宮家の本音を明かしましょう」として旧宮家の一つである久邇家の久邇朝宏さん(第3代当主・朝融氏の三男)のインタビューが載っている。養子案について〈私自身は、まったく考えたことがありません。仮に復帰したとして、気位がもう平民ですから〉と言い、〈私自身は、女系が入っていてもいいのではないかと思ってます〉と明言している。
久邇さんは1944(昭和19)年生まれ。学習院初等科では三笠宮崇仁さまの長女・甯子さんと同級生。学習院大理学部から日立製作所に入り、現在は学習院初等科桜友会会長。皇室が身近でも「男系男子」にこだわらない人は確かにいる。
特集の最後は、政治学者・御厨貴、作家・林真理子、元首相・野田佳彦の三氏による鼎談だった。「拙速改正で日本を分断するな」「具体案なき『旧宮家養子案』は課題だらけだ」と見出しが立っている。
「微動だにしない」愛子さまに引き継がれた帝王学
「帝王学」が話題になった。御厨氏が「戦後の皇族の方々は、ご家族の姿から『皇室とは何か』を学んできた」と言い、林氏が「頭の下げる角度ひとつとっても、非常に学ばれている」と返した。野田氏は「それこそ愛子さまなんて、行事のときは微動だにしませんからね」と続けると、御厨氏が今年1月の「講書始の儀」の話をした。
皇族方に「オーラル・ヒストリーとは何か」を講義したが、愛子さまはピタッと止まっていた。でも人形のように不自然なのではなく、表情も豊か、他の皇族とも少し違うという話だった。
2019(令和元)年10月の「即位礼正殿の儀」を思い出した。テレビ中継を見て気づいたのが、天皇陛下がほとんどまばたきをしないことだった。あまりにも動かないので、静止画像なのかと思ったほどだった。
雅子さまは何度もまばたきをしていて、緊張が伝わってきた。その点、陛下は全くの平常心に見え、天皇家で育つとはこういうことなのだと思った。ピタッと止まっている愛子さまという御厨氏の言葉を受け、野田氏は「ある種のご覚悟をもって、ご公務に臨まれていますよね」と言っていた。

