日本の大企業は新卒採用を3分の1に
定型的・反復的・ルールベースの仕事は、AIの活用を前提とした業務再設計の中で、真っ先に見直しの対象となったのです。
Salesforceのマーク・ベニオフCEOは「AIによって必要な頭数が減った」と率直に語り、同社ではサポート部門の人員を実際に4,000人減らしたと語っています。IBMのCEOも「バックオフィス業務の約3割はAIで代替可能」とし、新規採用を凍結する方針を明らかにしています。
「日本の企業は大丈夫」とは言っていられません。日本は法律上、アメリカのような一斉レイオフは難しいですが、別の形で調整が始まっています。
たとえば大手IT企業が新卒採用を3分の1に減らし、代わりにAIを全社導入する判断を下した事例もあります。人を削らなくても「採らない」ことで、AIによる人件費削減を実現しているのです。
AIを使えない人から淘汰されていく
では、今後どのくらいの仕事がAIで置き換わるのでしょうか。
世界経済フォーラム(WEF)は「2027年までに約8,300万人の雇用が失われる一方、6,900万人の新規雇用が創出される」と予測しています。差し引き1,400万人の雇用減、つまり全体の2%ほどが消える計算です。
さらにゴールドマン・サックスは「世界で約3億人分のフルタイム職務が自動化リスクにさらされる」と試算。アメリカでは職業の3分の2がAIにより部分的に自動化される可能性があるとしています。
こうした数字を見るとAIは脅威だと感じるかもしれません。しかし重要なのは、影響を受けやすいのは単調な作業に偏った職務だという点です。逆にAIを使いこなせる人材は、生産性を大きく高め、評価が上がることもあります。
つまり「AIが雇用を奪う」のではなく、「AIを使えない人から淘汰されていく」と言ったほうが正確でしょう。

