溢れるエネルギーの正しい出口

パートナーに情熱を求めて失望しているとき、本当に欲しているのは恋愛ではなく、自分の価値の確認なのかもしれません。

「もっと自分の価値を認めてもらいたい」という不満を、恋愛や結婚だけで解消するのは難しいものです。

いつまでもロマンスを求める人は、ボヴァリー夫人と同じくエネルギーに満ちた優秀な人なのでしょう。幸い19世紀とは違い、現代の女性は自分の名前で活動することができます。

あふれるエネルギーは、自分の一途さと真面目さが生かせる別の活動で発散したほうが、持続可能な承認が得られそうです。

『ボヴァリー夫人』

ギュスターヴ・フローベール、
芳川泰久訳、新潮文庫、2015年

ギュスターヴ・フローベール(1821―80)はフランスの小説家。高名な外科医を父とし、ノルマンディーのルーアンに生まれる。1832年、ルーアンの王立中東学校に入学し、寄宿生活を始める。この頃から創作を始める。41年、パリ大学に進学し法律を学ぶも、44年に神経症の発作に見舞われ学業を断念。故郷に近いクロワッセに移り、創作活動に専念する。56年、友人デュ・カンが創刊した雑誌『パリ評論』に『ボヴァリー夫人』を6回にわたり連載。これが風紀を乱したとして告発されるも無罪となる。この作品によりフローベールは、当代随一の小説家として名声を得る。『感情教育』『ブヴァールとペキュシェ』などの小説のほか、当時流布していた数々の紋切型の表現を取り上げ風刺した『紋切型辞典』がある。(編集部)

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