もっとも、ローン減税は納税額以上に還付はされないため、所得税や住民税が少ない人にはメリットが薄くなる。そこで設けられたのがすまい給付金だ。これは一定の条件を満たせば10万~30万円が給付される。対象は年収約510万円以下(実際は都道府県民税の所得割額で判定)に限られるが、増税の負担感は多少なりとも軽減されるだろう。ちなみに、すまい給付金は50歳以上の人が現金で購入した場合も利用できる。リタイア後に退職金を加えて家を買うようなケースにも有効だ。

どちらの支援策でも恩恵を受けにくいのは、年収500万~600万円の中間層だ。先ほどの試算でみると、500万円では28万円、600万円は11万円の持ち出しとなった。

とはいえ、慌てて買うのは考えものだ。14年3月末までの引き渡しという条件がつくと、物件の選択肢が狭まるからである。増税を避けるために妥協した結果、通勤も生活も不満だらけ。入居後の値下がり幅も大きく、売却価格がローン残高を下回って売るに売れない――。自分や家族の安心と幸せのために買った家がそんな事態になったら、まさに悲劇ではないか。

入り口、つまり購入時のお金は惜しむのに、出口のお金には無頓着というのは日本人に多い金銭感覚だ。消費税にとらわれず、資産価値まで考慮した納得のいく住まいを探す。結局、これが1番得なのである。

(構成=上島寿子)
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