「億からの人」が持つ視点
最後にご紹介したいのは、第7位にランクインした『億までの人 億からの人』。「読者が選ぶビジネス書グランプリ2026」では総合グランプリと経済・マネー部門賞を受賞した話題作です。
著者の田中渓さんは、ゴールドマン・サックスで長年にわたり投資の最前線に立ち、世界中の富裕層たちと接してきました。
本書で明かされるのは、その経験を通じて見えてきた、「億までの人」と「億からの人」の決定的な違いです。
とりわけ印象的なのが、「億からの人」は常にROI(投資対効果)の視点で時間を使っている、という点。「この行動は、将来の自分にどんな価値をもたらすのか」を基準に、やること・やらないことを冷静に選び続けているのです。
その思考習慣を象徴するのが、著者自身のストイックな生活。田中さんは毎朝3時台に起床し、「25km走る」「60km自転車に乗る」「7000m泳ぐ」のいずれかを日課としているそうです。超多忙な日々の中でも運動の時間を確保するのは、体力や精神力もまた、長期的な成果を生み出す「資産」だと考えているからでしょう。
本書を通して見えてくるのは、富裕層の行動は意外なほど地味だということです。小さな習慣を愚直に積み重ねる姿勢こそが、大きな成果につながっている――。そんな本質的な教えが、本書には詰まっています。
2026年上半期は、半年の総集編となる人気書籍が出そろいました。年末にはどのような本がランクインするのか、引き続きチェックしてまいります。


