7~8時間は布団にいるのが理想的

パターン3「床上時間が長いが、眠れていない」の人は、床上時間が6時間以上確保できているのであれば、眠りづらかったり夜中に起きてしまったりすることがあっても、実際には2〜3サイクル(4時間程度)は眠れている可能性が高いです。眠れない日の原因として、翌日の重要な仕事や嫌な上司とのミーティングなど心当たりがあるのであれば、普通の範囲内です。ひとまず安心しても良いでしょう。

産業医としては、そんな時こそ、よく体を動かしたり、瞑想やストレッチをしてからベッドに入ったりするようにして、自分なりの快眠習慣を見つけてほしいところです。

パターン4「床上時間が長く、眠れている」の人は、全く問題ありません。

理想の睡眠時間は、7〜8時間の床上時間を確保し、その中で5〜6時間以上眠ることでしょう。毎日6時間の床上時間確保が難しい場合でも、週に1〜2回は確保するだけで、睡眠不足による心身の不調リスクはかなり下がります。平日に1回と週末に1回と考えれば、無理なくできそうな気がしませんか。

インターネットを調べれば、良い睡眠のとり方やそのコツについて、たくさんの情報が出てきます。複数のサイトで言われているようなことは、いずれも間違いではないと思います。しかし、大切なのは自分に合うものを見つけることです。いろいろ試してみて、自分に合う快眠のための習慣を見つけてください。

もっともシンプルで強力な方法

最後になりますが、私は実際の産業医面談では、よく社員たちに「睡眠の質を高める一番いいやり方は何ですか?」と聞かれます。それに対して、私はいつも以下の3つを答えています。

1.アルコールは睡眠の質を低下させるため、寝るためにお酒を飲むよりは、クリニック等を受診し、お酒は飲まずに処方された睡眠薬を飲んだほうがいい。
2.毎日なるべく同じ時間に起きること。これが睡眠の質を高める、最もシンプルで強力な方法。
3.あまり睡眠時間にこだわらないこと。次の日に仕事でしっかりと集中できており、自分が機能しているのであれば、それほど時間にこだわる必要はない。睡眠時間よりも、布団にいる時間をぜひ意識してほしい。

今月の話が皆様のお役に立てば幸いです。

起床する人
写真=iStock.com/lielos
※写真はイメージです
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