高血圧のリスクが5倍以上になる

たとえ“4時間も眠れない日が2週間連続”でなくても、睡眠不足は様々なネガティブな影響を心身に与えることが、昔からわかっています。

・パフォーマンス低下 (Van Dongen et al., 2003)
・反応速度低下により、自動車事故リスク増加 [Dawson D & Reid K. (1997)、Connor J, et al. (2002)]
・うつ病、不安神経症の発症 (Ford DE & Kamerow DB. 1989)
・慢性疾患罹患リスク増加(体への悪影響)
・肥満、免疫力低下、高血圧、心臓病、糖尿病など (Vgontzas AN, 2009等)
・睡眠障害で高血圧のリスクは5倍以上 (Vgontzas AN, 2009)
・睡眠障害を有する男性において虚血性脳卒中のリスク、日中の眠気を有する男性において虚血性心臓病の発症のリスクが増加 (Elwood et al. 2006)
・睡眠障害の自殺危険について、最新の研究では、不眠症や睡眠障害がある人は、ない人に比べて自殺念慮や自殺未遂のリスクが、およそ1.5~3倍になることが分かっている

血圧測定
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睡眠時間の正確な把握は難しい

健康でいるためには毎日最低4時間の睡眠が必要そうなことはわかりました。では実際のところ、何時間眠れていれば、安心できるのでしょうか?

最新のデータでは、20歳以上の人は、1日7~9時間寝ることが推奨されています。しかし、睡眠時間を“正確に”把握することは、実は非常に難しいのです。

食事の時間なら「12時30分に昼を食べた」と言えます。しかし睡眠は無意識の状態ですから、布団に入った時刻はわかっても、実際に眠りに落ちた正確な時刻はわかりません。夜中に目が覚めても、時計を見るとは限らないし、見ても覚えていないことが多くあります。

最近は、睡眠アプリで睡眠を把握できるようになってきましたが、これはあくまでスマホやウエアラブルデバイスの加速度センサーによる推定であり、正確な睡眠ステージの判定はできません。ですので、睡眠時間5時間20分などの数字に一喜一憂するのは、あまり生産的ではないのです。