大衆がマネする頃には「別の流行」へ

大衆はいくらマネをしても「お洒落」な人になることはできず、「普通」の域を出ることはなかなかできません。

なぜなら、ファッションへ向ける「感度の高さ」が違うからです。

「少数派なお洒落」を早く取り入れている少数派の人たちは、普通の人がマネをし始める頃には、その「お洒落」とはまた別の「少数派」に関心を向けています。

特定のトレンドに「これがお洒落らしい!」と大衆が集まってくる頃には、少数派は早々に立ち去り、次の新しい「少数派」に移るのです。

すると、それがまた「お洒落」に見えて、また段々流行ってみんなマネするようになる……。

お洒落な人は常に「少数派」の高い側にいて、普通の人はいつも多数派の低い側に居続けることになるのです。

ファッションの流行はわかりやすくその一連のループを続けて、今に至ります。

思い返せば、現在のアラフォーにあたる世代の方々は、10~20代の頃には「オールバックはダサい」と思っていませんでしたか?

「刈り上げ=おじさんの髪型」だった

我々30代中盤~40代後半が若者だった2000~2010年頃は、ウルフスタイルが全盛でした。

当時は「後ろ髪は長め」がカッコいいとされていました。これに対して、年上のビジネスマンがしている「刈り上げ」は「おじさんのヘアスタイル」だと感じ取っていたはずです。

当時からすると刈り上げやオールバックは「カチッと感」が強過ぎたため、就活~入社する段階で、このスタイルにすることに躊躇した覚えはなかったでしょうか。

2000年代に若手社員だったアラフォー世代は、こんなヘアスタイルだった
筆者作成
2000年代に若手社員だったアラフォー世代はこんなヘアスタイルだった

それが、ノームコアのトレンドから段々と刈り上げは浸透し、2015年頃から一気にマス層の人気が高まりました。

美容室の現場目線でも、この頃から「刈り上げにしてみませんか?」といった提案を許容してくださるお客さまが増えたように感じます。

ここまで大衆に広まったヘアスタイルですから、「世代の象徴」になることは必至です。近い未来に「おじさんな印象」が再燃することでしょう。