米国「S&P500」は35年で20倍
バブル崩壊後の日本経済は長い間、精彩を欠いていた。景気は低迷し、給料も伸び悩み、企業も思い切った投資を控えた。一方、米国のS&P500は同じ35年間で20倍超の上昇を遂げ、日本株を大きく引き離した。世界経済の中で、日本株は長い間「出遅れ組」だったといえる。
ただ、日本がもともとダメな国だったわけではない。1960年代から1990年にかけての高度成長期、日経平均は44.8倍になり、名目GDPは25.4倍になった。
日本は世界でもトップクラスの経済成長を成し遂げた国だった。そのポテンシャルは今も健在のはずだ。
見方を変えれば、「日本が本当に変わるなら、これからまだまだ伸びる余地がある」と考えるのも十分に合理的だろう。
今が上昇トレンドの始まりなのか
野球に例えるなら、長く不振だった大選手がフォーム改善や環境の変化で本来の力を取り戻し始めたとき、「少し調子が上がったから、もう終わり」とは限らない。本格的な回復がこれから始まるとみるのが適切かもしれない。
改めて図表1の赤丸で囲った部分を見てほしい。35年間の低迷の後、日経平均のチャートがようやく首をもたげてきたように見えないだろうか。上昇幅もまだこれからだ。これは、日本株の長い上昇トレンドの入り口かもしれない。
日本は「昔の強み」ではなく、「次の成長分野」に向かおうとしている
ここで大事なのは、「バブル以前の高度成長期の日本に戻る」という話ではないことだ。
当時は、鉄鋼、自動車、家電製品、電子部品といった製造業を中心として日本経済は大きな成長を遂げた。今後の成長のカギは、これからの時代に必要な分野で日本がどれだけ存在感を示せるか、にある。

