薬を飲むだけの治療では不十分

逆流性食道炎の急な痛みには、水を一気に勢いよく飲むとよいという説があります。水を飲むことで食道に留まっている胃酸を洗い流し、胃の中の酸も薄まるためです。ただし、水の飲み過ぎは胃を膨らませ、かえって逆流を助長する可能性もありますし、これは一時しのぎの方法に過ぎません。

逆流性食道炎の治療の中心は、胃酸分泌を抑える薬であるネキシウムなどの「プロトンポンプ阻害薬」、タケキャブなどの「カリウム競合型アシッドブロッカー」を飲むこと。こうした薬を服用すれば多くの人は症状が改善しますが、再発を繰り返すケースも少なくありません。理由は単純で、薬によって胃酸の量を減らすことができても、「逆流しやすい状態そのもの」は変えられないからです。

先に述べたように胃酸が逆流する背景には、食べ過ぎや飲酒、肥満といった生活習慣が関与しています。生活習慣を変えなければ、薬をやめると症状が戻るパターンに陥りがちです。逆流性食道炎は「薬で治す病気」というよりも、「生活を整えながらコントロールする病気」と考えたほうがいいでしょう。