いつもと同じ朝なのに、今朝は何か違う。耳が詰まった感じがして耳鳴りもする。寝起きだからと思っていたが、朝食後も同じ状態が続いていた。そのまま出社――。

オフィスの席に着くと、電話が鳴った。受話器を取って挨拶をしたものの、相手の声が聞こえない。変だなあ!? と思い受話器を振ってみたものの、そんなことで聞こえるはずもない。次に受話器を左手に持ち替え、左の耳にあてて聞いてみた。すると、相手の声がはっきり聞こえるではないか。

これが、多くの人にみられる突発性難聴発症時の様子である。突発性難聴は、ある日突然、片方の耳が聞こえにくくなる病気。脳動脈瘤が破裂して起こるくも膜下出血では、頭痛がいつ起きたか患者ははっきり覚えているが、突発性難聴の場合も、患者は発症時をはっきり覚えている。