年間死亡者数が約9万5000人。死亡原因で4番目に多いのが、肺炎である。肺炎というと、市中肺炎を思い描く人が多いが、その場合、肺での炎症は肺の最先端部の肺胞の内側に起こる。

今回取りあげる「間質性肺炎」は、肺胞の内側ではなく、肺胞を取り囲んでいる壁(間質)に炎症が起きる。さらに、市中肺炎が細菌感染であるのに対し、間質性肺炎はアレルギーなどさまざまな原因で起き、その点でも疾患が大きく異なる。

間質性肺炎でも、原因がわからないものは「特発性間質性肺炎」と呼ぶ。原因がわかっているものとしては、鉱物の粉を長期間にわたって吸い続けたことによる「じん肺」。アスベスト(石綿)のみならず陶器、石材などによってもじん肺を引き起こす。薬剤が原因の場合は「薬剤性肺炎」、放射線治療が原因の場合は「放射線肺炎」、カビや鳥などにアレルギー反応を起こすのが「過敏性肺炎」、特に家の中のカビに反応するのが「夏型過敏性肺炎」である。