コンプラ意識の甘さが悩みの種に

生保の男性担当者も付け加える。

「生保会社(の営業社員)は毎年1万人くらい入社すると、同じくらいの人が退社していきます。そのため各社ともに国籍を問わず、常に営業社員を募集しているのが現状でしょう。基本給の支払い期間を延長して離職を食い止めようとしている会社もあるようです。顧客の立場からすると、契約したときの担当者を信頼していたのに、いつの間にかいなくなっている、という現象も起きています」

そのうえで彼は懸念も示した。

「営業社員をもっと採用したい。それはやまやまですが、どれだけ優秀で日本語が流暢な中国人であっても、事実としてコンプライアンスに対する意識が日本人よりも少し甘いところがあります。正直なところ、そこが心配です。

他社の話ですが、(中国人営業社員の顧客が)春節休暇で帰国した際に入院した、といって病院の診断書を提出し、保険金の支払いを求めるケースがありました。しかも同じような例が相次ぎ、不自然に多かったそうです。

伝統的な中国の獅子人形
写真=iStock.com/P_Wei
※写真はイメージです

それがきっかけとなり、ある保険商品が販売中止になってしまったそうです。海外で入院した場合、以前は保険金の支払いは1カ月後くらいでしたが、今では2~3カ月くらいかかります。審査に時間がかかるからです。

外国人を採用する際は保険事故が発生する確率が高くなる可能性がある、という考え方が社内にあり、会社としては悩ましいところです」

こうした問題を受け、コンプライアンス研修を強化する保険会社もあるという。外国人の顧客(生保の加入者)に対しても、以前は本人名義の銀行口座があれば加入できたが、現在では在留資格を得て1年以上経っていないと契約できないなど、成約は徐々に厳しくなっているそうだ。