きっかけとなったのが、山口県で美容室グループを経営するH社長のアドバイスである。H社長は、私が尊敬する経営者のひとりであり、独立して最初の法人顧客だ。
H社長からのアドバイスは、次のようなものだった。
「あんたは物怖じせずに言いたいことを言うから、成功している経営者から好かれる。個人のお客は捨てて、経営者にターゲットを絞ったほうがいい」
たしかに私には、相手の役職や社会的地位に気おくれせず、聞きにくいことを口にできる図太さがある。さらに、H社長は、私の経歴についても指摘した。
私には、損保、生保時代に、代理店支援営業の新規開拓分野で通算で4度、全国1位を受賞した実績がある。
そのあたりもまた、経営者から気に入られる点だと、H社長は言った。
つまり、物怖じしない性格と実績が強みになっているのである。
経営者に好かれる。
経営者に的を絞れば、もっと稼ぐことができる。
このアドバイスで、自分では気づいていなかった強みを知った。
私は、顧客を経営者に絞ることで、高額な保険契約を次々にものにしていった。
もし、あなたがまだ自分の強みを見つけられていないのであれば、まずは師と仰ぐ人に聞いてみてはどうだろうか。優秀な上司や、自分をかわいがってくれる先輩でもいい。同僚や友人でもいいだろう。
意外なところに、稼ぎにつながる強みが眠っているかもしれない。
【年収1億を生む黄金則】自分の「強み」がわからなければ、まずは他人に聞いてみる。
(※『プロフェッショナル ミリオネア』(プレジデント社刊)第3章「己を知る。強みに気づく」より)