国際標準とかけ離れた中国系決済アプリ

デジタルの決済手段は拡大傾向にあり、今後も利用は広がるとみられる。利便性と透明性を両立する手段はあるのか。

2021年、中国人民銀行(PBOC)がひとつの案を示した。ノンバンク決済事業者の越境デジタル決済を対象に、国際標準の「四者モデル」を導入するという提案だ。

利用者側と加盟店側それぞれに銀行が独立して関与し、取引情報が複数の金融機関を経由して共有される仕組みだ。銀行を通すことで、マネーロンダリングの監視、本人確認、外為規制など、閉鎖型の決済システムではいずれも死角になりやすい領域の解消を狙う。

財新グローバルが取りあげたこの仕組みを導入できれば、各国当局の目は格段に届きやすくなる。だが、そうなればアリペイとウィーチャットペイが築いてきたビジネスモデルは大幅な変更を迫られることになる。

両社は決済から清算、資金移動まで、すべてを自社の閉じたシステムの中で完結させてきた。外から見通せないこと自体が、両社の強みであったとも言える。中国人民銀行の提案から4年。複数の国・通貨・決済インフラが絡み合う現実を前に、実質的な進展はほとんどない。

WeChatやAlipayのアプリアイコン
写真=iStock.com/Adam Yee
※写真はイメージです
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