日本の新幹線は海外からも高く評価されている。一体なぜか。鉄道ジャーナリストの東香名子さんは「中国の高速鉄道の惨状を見れば、いかに日本の旅客輸送システムが優れているかがよくわかる」という――。
1300人の乗客を乗せ、1秒の狂いなく走る
今年のゴールデンウィークも各地が大にぎわいだ。東京駅の新幹線ホームは、大きなスーツケースを引く家族連れや、久しぶりの帰省に胸を躍らせる人々で、活気に満ちあふれる。
2026年は最大12連休にもなる大型連休。4月24日から5月6日までの期間、東海道新幹線の予約数は153万席(4月9日時点)。これほど多くの人が移動するなか、私たちが当たり前のように享受している光景について、今一度考えてみたい。
わずか数分おきに、約1300人もの乗客を乗せた巨大な列車が、1秒の狂いもなくホームに滑り込み、そして静かに、かつ正確に目的地へと走り去っていく。この世界に類を見ない超高密度の運行こそが、巨大な移動需要を支える「心臓部」だ。
しかし、この「日本の当たり前」が、いかに異次元の完成度であるか。それを痛感させてくれるのが、海の向こうで「時限爆弾」と化している中国主導の高速鉄道計画だ。

