日立製作所「草むしりさせて賃金を払う」

電力の使用規制が始まり、オフィスの照明が制限されたりと、企業はあらゆる節約を迫られることになります。それくらいで間に合うはずもなく、たくさんの工場が操業一時停止に追い込まれ、大騒ぎになっていきました。

あのとき、工場の操業を一時停止すると発表していた日立製作所の役員に取材したことがあります。「レイオフをやるんですか」と質問すると、「工場の操業は停止するが、従業員は絶対に解雇しません。賃金もちゃんと払う」という返事でした。そのために、社員は出社させるという話でした。

「工場は動いていないのに仕事はあるのか」と重ねて質問すると、「工場の草むしりをしてもらう」との答えでした。工場は操業しないので売上がないにもかかわらず、草むしりで操業しているときと同じ給料を払う、というのです。これには、感心しました。ただ、日立市という日立製作所の城下町だけの話だったかもしれません。