朝の情報番組に毎日のように出演
2020年1月に「夜に駆ける」はSpotifyの日本国内のバイラルチャートで1位を獲得する。その数字と「小説を音楽にするユニット」という話題性がメディアを介して広まった。4月のステイホーム期間にはテレビの情報番組にリモートでたびたび出演。5月にはアーティストの自宅やプライベートスタジオで撮影する「THE FIRST TAKE」の企画「THE HOME TAKE」に登場し、チャンネル自体の勢いも相まって大きな反響を集める。YOASOBIは様々なチャンネルを駆使して認知度を高めていった。
「朝の情報番組に毎日のように出ていたのは大きかったですね。特に3月から5月くらいにかけては、ライブもCDリリースもなくなった。エンタメの話題が少なくなっていたときに、YOASOBIがざわついているということで『小説を音楽にする』という話題を好んで取り上げてくれた」(山本)
「点」を「線」にする
現象を「夜に駆ける」1曲で終わらせず、「点」を「線」にするための取り組みも急ピッチで進められた。2020年1月には2曲目の「あの夢をなぞって」を発表。5月に「ハルジオン」、7月に「たぶん」、9月に「群青」とハイペースで楽曲のリリースを重ねた。全ての楽曲に原作小説が存在するという「小説を音楽にするユニット」としてのクリエイティブのルールを守りつつ、音楽性の幅を広げていった。
「まず、僕としては純粋に曲をどう組み立てていくかということをすごく考えてました。
『夜に駆ける』で知ってくれた人が、どういう導線を辿ってYOASOBIというものを好きになってくれるか。そこが一番大事なことだと思っていたので」(山本)(現代ビジネス「『夜に駆ける』で2020年を席巻したYOASOBI、その巨大な可能性」2020年12月11日掲載)

