ゆっくりやれば、柔軟性もアップ

また、常に視線は真っすぐ前に、一点を見つめるのも、やはり大切なポイントです。バランスをとりやすくなります。そして、背筋を伸ばすことも忘れずに。曲がっていると、太ももに余計な負担がかかります。やはり、呼吸は止めずに、自然に続けながら行います。

スピーディーに行う必要はありません。むしろ、ゆっくりのほうが効果的です。踏み出す足をゆっくりと着地させ、ゆっくりと上げることで、股関節の遠心運動になるので、硬くなってしまった股関節が柔軟性を取り戻せます。階段をゆっくり下りるのと同じ効果が得られます。

なお、関節に負担がかからないよう、回数を守ってください。もしもどこかに痛みが出たら、この体操はやめてください。その間は〈ゆる片足上げ〉と〈片足つま先立ち〉を行って、しばらくしたら、〈ゆる腰下げ〉を再開しましょう。

体の状態は人それぞれです。ですから、どの体操も、ご自分の状態や、その日の体調に合わせて、無理をせず、安全にやることを心がけてください。

どの体操にも共通するポイントを、幾つかお伝えしましょう。

「体操してはいけない方」についても触れますので、必ず目を通してください。

「呼吸」は絶対に忘れずに

何であれ「さあ、やるぞ!」と意気込むと、緊張して、無自覚のうちに息を止めてしまう方が多いものです。ですが、どんな体操でも、息を止めないことが基本です。

息を止めると血圧が上がり、心臓にも負担がかかります。そのまま動いていると脳梗塞のうこうそく心筋梗塞しんきんこうそくのリスクが出てしまいます。特に血圧の高い方は、息を止めないように注意してください。

必ず「吸って吐いて、吸って吐いて」を繰り返しながらやってください。どの体操も「ゆるい」ので、普段の呼吸のままできるはずです。

知らず知らずのうちに息が止まってしまう方は、まずは「吐く」ことを意識するといいでしょう。息を吐いて体の中の空気が減れば、自然に吸うことができます。

胸の痛みを感じる高齢男性
写真=iStock.com/dragana991
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