健康寿命を延ばす4つの生活習慣

では、健康寿命を少しでも延ばすには、何を心がければ良いのだろうか。シニア生活文化研究所代表理事の小谷みどり氏は、日本成人病予防協会が提唱する「テクテク・カミカミ・ニコニコ・ドキドキ」という4つの生活習慣を紹介している。

「テクテク」は、ウォーキングなどの体に優しい手軽な運動を指す。肥満や動脈硬化の予防、足腰の強化に効果がある。2019年の厚生労働省『国民健康・栄養調査』によれば、30分以上の運動を週2回以上、1年以上継続している人は、75歳以上では男性46.9%、女性37.8%にとどまっており、後期高齢者の半数以上において「テクテク」は十分とはいえない。

高齢カップルの運動
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「カミカミ」は食事をバランス良く、しっかりかんで食べることで、健康な体づくりの基本である。2022年の厚生労働省の『国民健康・栄養調査』によれば、BMIが20kg/m2以下の低栄養傾向にある65歳以上の高齢者は、男性で12.9%、女性で22.0%おり、なかでも85歳以上では男性で27.1%、女性で25.6%もいる。

「テクテク」「カミカミ」「ニコニコ」

農林水産省が2019年に実施した『食育に関する調査』では、一日のすべての食事を一人で食べる頻度について、70歳以上の男性の15.1%、女性の27.6%が「ほとんど毎日」と回答した。一人での食事は、簡単に済ませるために栄養が偏り、栄養バランスが崩れがちになったり、食事量が低下し、低栄養になったりするなどのリスクが指摘されている。

「ニコニコ」は、笑いのある生活を意味し、笑いにはストレス発散、免疫力の向上、自律神経の安定などの効果がある。一人でテレビを観て笑うのもいいが、人とのコミュニケーションによって笑顔になれることも多い。

街で写真を撮るためにアジサイの花に立ち寄る年配のカップル
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