被害対応に浪費するのではなく、予防に投資すべき

このメカニズムは、日本国内の最新データでも裏付けられています。

和田一郎『大人になっても消えない重荷を抱える人のための 生きづらさの手放し方』(KADOKAWA)
和田一郎『大人になっても消えない重荷を抱える人のための 生きづらさの手放し方』(KADOKAWA)

2025年に発表された研究では、母親自身のACEsが、産後うつなどを介して、現在の育児困難(離乳食の遅れなど)に直結していることが示されました。つまり、「貧困とACEsの永久機関」が完成してしまっているのです。

親の貧困・ストレス(脳のリソース枯渇)→不適切な養育の発生(子どものACEs)→子の脳機能へのダメージ(学力低下・衝動性)→成人数十年後の貧困・犯罪リスク増大(次世代の親の貧困へ)→親の貧困・ストレス(脳のリソース枯渇)……。

これに対し、データサイエンスが私たちに突きつける結論は明確です。

私たちは、ACEsの被害対応に巨額の税金を「浪費」し続けるのではなく、予防に「投資」すべきだということです。

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