感染は「受容体」から起こる
多くの細菌やウイルスは、口や鼻、眼、皮膚の傷などを通じてヒトの体内に侵入します。しかし、侵入しただけでは感染は成立しません。病原体は人間の細胞に確実に結合し、その内部に侵入する必要があるのです。
たとえば、インフルエンザウイルスの場合、喉や鼻の粘膜細胞に強固に付着する必要があります。もしこの付着が不十分であれば、喉の繊毛運動(異物や細菌を痰とともに体外へ排出する清浄機能)や唾液の洗浄作用、飲食物による物理的な洗い流しなどによって簡単に除去されてしまい、感染には至らないのです。
それに付着といっても、ただ細胞にくっついただけでは、細胞に入ることはできません。細胞表面に存在する「受容体(レセプター)」と呼ばれる特殊な分子構造との、精密な分子間相互作用によって実現されます。
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