聖地であえて「きらきら星」
「よく育ち、よく弾く孫。ニューヨークデビュー、素晴らしかったです」(2025.11.19「X」矢野顕子 Akiko Yano @Yano_Akiko)
「終演、拍手喝采のニューヨークデビュー! 角野隼斗さんの圧巻の演奏は、カーネギーホールの歴史に刻まれました。新星の軌道に、目が離せません!」(2025.11.19「X」ソニーミュージック|CLASSIC@sony classicaljp)
終演直後のこの2つのPostが物語るように、かてぃんのカーネギーホール公演は大成功を収めた。
バッハ《前奏曲とフーガ ハ長調 BWV870》ではじまり、圧巻のラヴェル《ボレロ》を披露し、アンコールの2曲目に《7つのレベルのきらきら星変奏曲》をニューヨークの聴衆にぶつける悪魔っぷりだ。
藤田真央とは違ったストラテジーでニューヨークの夜を制したかてぃん。カーネギーホールで弾くことをこんなふうに語っている。
「NYでいつもお世話になっている方々をはじめ、日本から、ヨーロッパから、関係者の方々、家族、友達、応援してくれるたくさんの人が聴きに来てくれた。一緒に喜んでくれる人が沢山いるということは、ステージに立てることと同じくらい幸せなことかもしれない。カーネギーホールでリサイタルをするということは、単に音楽家にとって憧れのステージに立つこと以上の、人生の証なのだと思った」(2025.11.22「note」角野隼斗―かてぃん)
世界を制する日本人ピアニストの新時代
思えば、辻井伸行や小林愛実は既に何度かこのステージに乗っているし、内田光子になると、もはやカーネギーホールの常連だ。カーネギーホールの楽屋や壁の写真も見慣れた風景になっているのだ。
そんなことを考えると、藤田真央と角野隼斗という2人の若きJピアニストにとってはスタートのテープが切られたばかりといえる。
願わくば、2人ともずっとNew York Strutを重ねることができますように――。
牛田智大も、桑原志織も、亀井聖矢も、いつかニューヨークで。



