イライラするのは性格のせいではない

実は、長時間かけての寝かしつけは、育児の中で見落とされがちな負担です。毎晩寝かしつけるのに1~2時間もかかると、どうしても心の余裕がなくなり、イライラが積み重なります。すると、思わず赤ちゃんに「早く寝て!」と強い言葉を投げたり、夫婦で小さなことでぶつかったりしてしまうこともあるでしょう。

私自身も、バランスボールに3時間乗ってなかなか寝ない長男の寝かしつけをしていたときは、子どもをかわいいと思えず「とにかく寝てよ!」と疲弊していました。でも、このイライラは決してママやパパの性格のせいではなく、睡眠不足と長引く寝かしつけが心をすり減らしているからなのです。

けれども、寝かしつけが短いルーティンでスムーズに終わり、赤ちゃんが安心して眠る生活を想像してみてください。ママ・パパには気持ちのゆとりが生まれ、自然と笑顔が増えるはずです。そして結果として、子どもにやさしく接することができ、夫婦関係も穏やかに変わっていくのです。

交通事故を起こしかけた父親の相談

ある日、ひとりのパパから相談がありました。「子どもの寝かしつけによる寝不足で、運転中に事故を起こしそうになりました。夫婦とももう限界かもしれません。お話を聞いてもらいたいです」とのことでした。

このパパはママと交代で子どもの夜の世話をしていましたが、結局どちらもしっかり眠れていなかったのです。心身ともに疲れ切り、さらに夫婦関係にも影響が出ていました。「助けてほしい」という切実な言葉に、私は胸が詰まる思いがしました。

実は、多くのパパが「子どもの寝かしつけでこんなに寝不足になるなんて思わなかった」と驚きます。現代では、パパの育児参加が増えた分、ママだけでなくパパも深刻な睡眠不足に陥っているのです。

睡眠不足は思考力・集中力・判断力を著しく低下させます。さらに、6時間未満の睡眠不足状態では、交通事故リスクが大幅に高まることが示されています。