子どもの脳を育て情緒を安定させる
赤ちゃんがぐっすり眠っているとき、脳の中では目まぐるしい活動が行われています。深い眠り(休息)のノンレム睡眠では、日中に見たり聞いたり、体験したりした情報が整理され、必要なものだけが“記憶の引き出し”にしまわれます。この働きによって学んだことがしっかり定着し、翌日また新しい学びを吸収できる準備が整います。
特に脳の発達段階の時期は、眠っている間に神経同士をつなぐ「シナプス」が作り替えられ、脳のネットワークが少しずつ洗練されていきます。これが、思考力や集中力、創造力の土台となっていくのです。つまり、睡眠は赤ちゃんにとって“脳を育てるトレーニング時間”でもあるのです。
一方、睡眠中でも脳が活動しているレム睡眠では、感情の整理が行われています。この時間がしっかり確保されている子どもほど情緒が安定していることがスタンフォード大学やカリフォルニア大学バークレー校の研究でもわかっています。
成長と健康にもおいても睡眠は重要
反対に、夜中に何度も起きて睡眠が分断されたり、睡眠の質が下がると、ささいなことで泣き出したり怒ったりしやすくなり、ストレス耐性も低くなるといわれています。これはママやパパも同じで、夜に何度も起こされることで、感情をコントロールする力が低下します。「眠れないと心に余裕がなくなる」のは、大人も子どもも同じなのです。
そして、赤ちゃんの成長を支えるもうひとつの鍵が、「成長ホルモン」です。このホルモンは入眠直後の深い睡眠中に最も多く分泌され、筋肉や骨を強くし、細胞の修復を助けます。睡眠をしっかりとれている子どもほど身長が伸びやすく、免疫力も高いことがわかっています。
また、睡眠は免疫細胞の働きを整える役割も果たしています。ぐっすり眠れることでウイルスへの抵抗力が上がり、風邪をひきにくい体が作られます。つまり、睡眠は「毎晩摂る自然の栄養ドリンク」のようなものなのです。
