当たり前のことが最も問われる時代に

ビジョナリーブランドのパフォーマンス©電通ヤング&ルビカム Brand Asset Valuator
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ビジョナリーブランドのパフォーマンス©電通ヤング&ルビカム Brand Asset Valuator

前回のコラムでは、BAV調査の4Csという消費者セグメンテーションの中の「苦闘派」が「自分にぴったりと思うブランド」を紹介したが、そのトップがガストであった。ガストはすかいらーくグループの今や主力ブランドであるが、すかいらーくはもうあちこちで紹介されているように、震災後すぐおにぎりを配り、食材の製造を行う自社施設を使って炊き出しを行っている。社員ボランティアも全国から募るなどまさに全社をあげて取り組んでいる。BAV調査では、「苦闘派」の消費者であっても単に価格だけではなく、自分にぴったりと思うブランドとしては、「親しみのある」と「気楽につきあえる」というイメージにならんで「消費者のことを考えている」というイメージの強化も必要であることをこの調査から読み取れた。社会からの疎外感を感じているこの層であるからこそ、企業やブランドが自分とどういう関係を作ってくれるのかに一層センシティブであるとも言える。

このグラフは、各国のBAV調査をまとめたものであるが、「ビジョン」のスコアの高いトップ10%に入っているブランドは「個性」や「革新性」さらに「評価」「理解」「購入意向」といった多くのマーケティング上重要なスコアにおいて、調査したブランド全ての平均を上回っていることがわかる。このように「ビジョン」すなわち「理念」を持つことは今後ますますブランドのパフォーマンスにとって無くてはならない基本条件に、しかもグローバルレベルでなることは間違いない。