元週刊誌編集長「関係は続いていたのでは」

トランプは2002年、雑誌ニューヨーク・マガジンのインタビューで、エプスタインのことを「15年来の知り合いですごくいい奴だ」と紹介し、「彼もわたしと同じくらい、美しい女性が好きだといわれているんだ。彼の場合、若めの娘が好みらしいけれど」と語っている。

トランプ大統領とエプスタインとの親密な関係は疑いようがない。だが、トランプ大統領は、エプスタインとの関係は“20年以上前に終わった”と繰り返し主張している。

確かに、ワシントン・ポストによれば、2004年にトランプはパームビーチの邸宅の入札でエプスタインに競り勝ち、これがきっかけで二人の関係は悪化したといわれているようだ。

だが、トランプ大統領の言動を追っていくと、2人の仲は切れていなかったと見るのが真実ではないのかと思わざるを得ない。

トランプが大統領選に再出馬した選挙中、「エプスタイン文書を公開する」といっていた。だが、就任すると「公開しない」と翻してしまった。

昨年11月、連邦議会上下両院は司法省に対して、エプスタイン事件情報の全面開示を義務付ける法案を可決したが、最後までトランプ大統領は猛反対していた。

今でも、記者からこの疑惑について聞かれると、たびたびキレて記者を罵倒する。その姿が、疑惑は事実ではないかと思わせる。

追加資料は握りつぶされたのか

さらに、先述したエプスタインと司法取引して軽い刑で済ませたアコスタである。

2018年、第1次トランプ政権で彼は労働長官に指名されているのだ。後にエプスタインとの関係が追及されて辞任したが、アコスタのことをトランプ大統領が知らなかったはずはない。

米国労働長官のR.アレクサンダー・アコスタ(2017年5月31日)
R.アレクサンダー・アコスタ米国労働長官(2017年5月31日)(写真=Shawn T Moore/米国労働省/CC-BY-2.0/Wikimedia Commons

まだある。エプスタインに少女を「供給」していた愛人のギレーヌ・マクスウェルも2020年に逮捕された。未成年への勧誘、未成年に対する性的人身売買、偽証等6件の連邦犯罪で起訴されているから、有罪判決が下れば実質的に終身刑になる。

だが彼女は、「恩赦が与えられればトランプの潔白を証明する」という交換条件を出していると報じられている。もし、そうしなかったら……という意があるのは間違いないだろう。

トランプ大統領のことだから、恩赦を与えるかもしれない。そうなれば、疑惑は確信に変わるだろう。

日本経済新聞デジタル版(2月25日)はこう報じた。

【ワシントン=共同】米公共ラジオ(NPR)は24日、少女らの性的人身売買罪で起訴され自殺した富豪エプスタイン氏の資料を巡り、司法省がトランプ大統領に関連する内容の一部を公表していないと報じた。トランプ氏への批判を避けるため恣意的に公開する資料を選別しているとの疑念を生み、反発が広がる可能性がある。

司法省は1月、エプスタイン氏に関する300万ページ以上の資料を新たに開示。ブランチ司法副長官が「文書の確認作業は終了」と宣言していた。