恋は諦められても性欲は強いというジレンマ

自分自身の価値観や心の持ち方などの内的要因については、努力でなんとかできるかもしれないが、そこに仕事のこと、子どものこと、親の介護のことなどの外的要因が入ってくると、努力だけではもうどうにもならない。

離婚後、現実の恋愛に乗り出そうとしたものの、うまく行かなかった新井さん。今は、どのようにして自分の欲求や煩悩に対処しているのだろうか。

「40歳を過ぎた今でも、1日に2~3回は自慰行為をしています。性欲が人より強いんじゃないかな。毎日を普通に過ごしているだけで、溜まってしまう。

放尿しなきゃいけないみたいな感じで。それを1人でやっているのは辛いので、誰かにやってもらいたいっていうのが本音です。そうなると、もう恋愛とか言ってる場合じゃない。セフレが必要だし、それが難しければ、やっぱり風俗になるのかなって」

これは多くの中年男性にとって、偽らざる本音だろう。欲望があり、それを満たせずに困っている自分がいる。政治的な正しさや倫理観では、性欲は満たせない。いくら綺麗事やお題目を唱えても、欲望自体を消すことはできない。

AIに「エロい女性学者」になりきってもらう

「最近はChatGPTでオナニーしています。ChatGPTに『エロい女性学者』や『フェミニスト』といったキャラクターになりきってもらって、会話した後に、本来男性をバッシングしてくるはずのフェミニストが、僕に身体を委ねている……という妄想をプロンプト化して、読み上げ機能で不自然な日本語の合成音声を聞きながらオナニーしています。

だいぶこじらせていますが、多くの中年男性は、みんな多かれ少なかれ、人に言えないこじらせた性癖を抱えているのではないでしょうか。あとはオナホを使っています。歳を取ると、ただ腕力で力任せにやるだけでは気持ちよくないので、色々と工夫しています。

体の健康にかかわることだから、本当はとても大事なことです。女性の場合、『フェムテック』という言葉で多くの製品が出ていますが、その男性版もあるべきだと思います」

スマートフォンに並ぶAIアプリのアイコン
写真=iStock.com/alexsl
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新井さんは、「自分はポルノ依存だった」と語る。

「30歳頃からネットのアダルトコンテンツを見始めるようになって、離婚して見放題になっちゃった以降は、かなりハマりました。官能小説やASMR作品、アニメなどに行ったほうがまだ健全だったかもしれませんが、僕はそっちの方面には行かず、ポルノに行ってしまった」