ビタミンの風邪への効果は小さい

風邪には、民間療法などでもいろいろな説がありますね。診察室で、風邪のときはビタミンをたくさん摂るほうがいいかを聞かれることがあります。でも、普通の食事を摂っていれば、ビタミンが欠乏することはありません。特にビタミンが欠乏していないのに飲み薬やサプリメント、点滴などで投与しても、より健康になることはなく、ビタミンの種類によっては過剰症の心配もあります。

「でも、私はビタミンCが効いた」と言う人もいるかもしれません。風邪は数日から1週間で自然に治るので、一番つらい時期にビタミンCを摂ると、その後に「効いてきた」と感じることがあるでしょう。実際のメタ解析では、風邪の期間を半日〜1日未満短くする可能性があるという報告があります(※1)。このメタ解析では、数日にわたってビタミンCを1日200mg以上(論文によっては1g)を摂った場合を評価していますが、重症度の改善が一貫して示されたわけではなく、効果が低いといえます。

新鮮なフルーツサラダ
写真=iStock.com/LeszekCzerwonka
※写真はイメージです

ですから、風邪で具合が悪いときに頑張ってビタミンCの多い食品やサプリメントを摂るよりも、ゆっくり休んだほうがいいと思います。もちろん、冬から春にかけてはリンゴやミカン、イチゴ、キウイなどが旬でたくさん出まわるので、好きな人は食べましょう。