被害額31億円のうち23億円が未返金

一部報道によると、プルデンシャル生命では過去30年以上にわたり、営業担当者による金銭のだまし取りなどが続いていたという。その総額は、判明しただけで44.5億円に達した。

1月16日時点で明らかになったのは、まず、金銭の詐取について、3人の元社員が顧客から約6000万円をだまし取った件だ。主な内容は、架空の金融商品の投資を持ち掛けた。その際、プルデンシャル生命の申込書類、社名を記載した書状を利用し、金銭を不正に受領した。プルデンシャルという社名を見た顧客は、安心して投資話に乗ってしまったのだろう。

二つ目は、不適切な金銭の受領だ。106人(107人との報道もある)の社員・元社員が業務外で、約500人から計約31億円を不適切に受領した。すでに返金された金額は、7.9億円。23億円程度が未返金である。

2023年にも複数の不正が発覚していた

三つ目として、第三者の業者が提供する投資商品の紹介もあった。69人の社員・元社員が関与した。対象の顧客数は240人、金額は約13億円。内容は、同社が認めていない金融商品や、その業者の紹介だった。

紹介を受けた業者は、金融庁の登録・認可などを受けていなかった。プルデンシャル生命の社員が紹介した後に、業者が業務停止になり返金されなかった。また、社員が「絶対損しない」と持ち掛けて仮想通貨などの業者を紹介し、投資した後に資金が回収できなくなるケースもあった。典型的な投資詐欺の類いだろう。

もともと、米プルデンシャル生命は、ソニーとの合弁事業として国内事業を開始した。1987年10月、米プルデンシャル・ファイナンシャルが100%出資し日本法人を設立した。それを機に、ソニーとの関係は解消された。

約4年後の1991年、不正受領が発覚した。2023年には複数の不正案件が明らかになったが、同社は全容の解明に真正面から取り組まなかったようだ。