所有しているマンションの中古価格が上がって喜んでいる人たちへ
マンション価格が高騰しています。不動産経済研究所の発表によれば、2024年に供給された首都圏の新築マンション平均価格は7820万円、1平方メートルあたりの単価は117.7万円。2010年に比べて価格で65.8%、単価に至っては1.77倍の値上がりとなっています。東京都区部に限れば1億1181万円、単価で171万円という高騰ぶりです。
買えない人は中古マンションマーケットに殺到します。東京カンテイの調べでは、2024年の首都圏中古マンション(70平方メートル)の平均価格は4747万円、これは2010年2965万円に比べて60.1%もの値上がりです。新築マンションとほぼ変わらない値上がり率です。さらに東京都区部でみると7720万円、2010年の4303万円に比べて79.4%増となります。
「ならばすぐに売りましょう」
この高騰ぶりですが、すでにマンションを取得している人にとっては、自身のマンションが値上がりしている、つまり資産価値が上昇していることとなってニンマリしている人も多いはずです。
実際に私の周りでも、所有しているマンションの中古価格が取得価格の2倍になったと言ってはしゃいでいる人は大勢います。雑誌やYouTubeなどでも値上がり特集が組まれ、マンションを所有することが資産形成につながると喧伝されています。
しかし不動産投資家として成功している人はともかく、ご自宅のマンションの値上がりで喜んでいる人に対して私は「ならばすぐに売りましょう」とアドバイスしています。なぜなら自宅という「自分の生活コスト」としてマンションに住んでいる限り、どんなに中古価格が上昇しようにもその利益を手にすることができないからです。含み益はあくまでも「含み」であって売却しない限り実現できません。
持ち家であることを継続する限りにおいてはなかなかこの含み益を享受できないのが自宅を投資対象とする資産形成なのです。含み益を満額実現しようと思うならば、自宅を売却したのちにいったん賃借すれば、手元キャッシュを増やすことに貢献します。特に自宅の売却にあたって発生する譲渡益は、3000万円までは譲渡税がかからない特典があります。それでも新たに借りることになった賃貸住宅で賃料が発生してしまいますが。


